AIエンジニアの需要とキャリア展望
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はじめに
現在、AI業界は盛り上がりを見せており、AIエンジニアの需要が増しています。
弊社でお取引をする企業でも、AIエンジニアを求める企業が増えてきた印象です。
AI業界は今後さらなる盛り上がりを見せると言われています。
その一方で、今後AI自体の技術進歩により、
AIエンジニアの仕事が減るのではないかという懸念もあります。
AI エンジニアの役割は、より戦略的なものへと変化していくことで、
今後も残り続けると考えています。
今回の記事では、転職エージェントからみた現在の転職市場の動向や、
今後の展望を見ながら、これからAIエンジニアを目指す際、
どんなスキルが求められるのかについて、詳しく解説をしていこうと思います。
AIの需要が高まる背景
AIは現在、私たちの生活に欠かせないものとなっています。
例えば、監視カメラの顔認証システムや、ChataGPTなどのAIチャットツール、
自動車の自動運転システム、工場での異常検知など、
様々な分野でAI技術が導入されています。
そして、国を挙げてDX化や業務効率化が進み、AIツール導入が加速しています。
また、生成AIなど様々なAI技術の研究が行われ、需要の高まりを見せています。
中でも、画像処理や音声認識、自然言語処理といった生成AIの需要は近年でも
急激な成長を遂げています。一般社団法人電子情報技術産業協会の調査によると、
生成AIの市場規模はアメリカや中国を台頭に世界中で市場を拡大しており、
2030年までに約2110億ドルまで規模が拡大すると言われています。
日本では、約128億ドル(約1兆7774億円)となる見込みです。
生成AIの需要拡大により、生成AI専門の部署を立ち上げる企業も増えてきました。
より高性能なハードウェアの需要も拡大しています。その他にも、
私たちの生活に大きな影響を与えており、国や社会の発展、企業活動の盛り上がりなどに
大きく寄与することが期待されています。
以上のことから、AIの需要は益々加速することが予測され、
それに伴い、AIエンジニアの需要も拡大していることが分かります。
AIエンジニアの職種・役割の多様化
AIエンジニアの扱う技術は幅広く、それぞれの分野において
業務内容と求められるスキルは異なります。
ここではAIエンジニアの主な業務内容と、
特に求められるスキルを4つご紹介したいと思います。
AIエンジニアは、コンピューターに大量のデータを分析、学習させ、
結果をもとに新しいAIシステムやサービスを構築します。
AIエンジニアの求められるスキルの中には、以下の4つがあると言われています。
・数学の知見
・機械学習や深層学習・アルゴリズムの知見
・データベースやクラウドの知見
・開発の知見
数学の知見は、データを分析したり予測モデルを構築するうえで必要です。
企業によっては、「大学や大学院で統計学や確率論、微分積分、
線形代数学などを学んでいた方」といった条件を付ける企業もあるため、
そのような研究を行っていた方が求められる傾向にあります。
また、AI開発の中でも、機械学習や深層学習・アルゴリズムの知見、
データベースの知見、PythonやRといったプログラミング言語開発の知見を
求められることが多いです。
上記のような経験をお持ちの方は面接でアピールすることをお勧めします。
AIエンジニアの求人例3つ
ここでは、ここでは弊社で扱うAIエンジニアの求人を比較しながら
業務内容や求められるスキルについて深堀をしていきます。
機械学習エンジニア/AIエンジニア
【企業概要】
・デジタルコンテンツ事業
(Web制作/データ放送/VR/インターネットライブ配信)
・デジタルトランスフォーメーション事業
(クラウドマイグレーション/ビッグデータソリューション/デジタルマーケティング)
・その他関連事業
【業務内容】
・機械学習を取り入れたワークフローの実装
・cookieレス時代を見越したロジックの開発、等
分析業務にも密接に関わるものが多く、統計や最先端の機械学習を
取り入れたシステム開発などに取り組んでいただけます。
【必須要件】
・統計解析、機械学習、ディープラーニング等を活用したサービスの開発に携わった経験
・Pythonを利用した開発経験
・SQLを使ったDBプログラミングの開発経験
・Googleクラウド・AWS等のパブリッククラウドを利用したサービス開発・運用経験
・Gitなどのソースコード管理ツールの使用経験
【歓迎要件】
・機械学習のアルゴリズム・モデルに関する知見
(課題に応じて適切な分析手法を選択できる)
・Git、Ansible、Jenkins、Chef、MackerelなどのDevOps系の知識や経験
・高負荷対策・パフォーマンスチューニングに関する知識や経験
・PLやPMなどのプロジェクトやメンバーの管理、マネジメント経験
・DMPサービスなどのプロダクト開発経験
・社内・受託問わず分析基盤の構築・運用経験
【年 収】500-700万円
【勤務地】原則テレワーク勤務
AIエンジニア(月1,2改出社)
【業務内容】
当社が今後、将来的にサービス展開を考えている小売店向けの新規事業開発をお任せします。
POSシステムの販売を元に蓄積してきたビックデータを活用し、
世の中にないものを創っていただくことがメインのミッションになります。
入社後はご経験に合わせて統計解析などのデータ分析やIoT機器、
システム開発に取り組んでいただいても構いません。
【企業概要】
- クラウド型POSレジシステム
- クレカ・QR・バーコード・電子マネー・決済サービス
- 勤怠管理サービス
- SESを通じた人材発掘・育成事業
【必須要件】
・データクレンジング(不揃いなデータからのデータ整理)経験
・人工知能もしくは、機械学習、IoT、数理解析などに関わった経験
【歓迎要件】
・画像認証システムに関わった経験
・データサイエンティストの経験
・IoTエンジニア
【年 収】400-800万円
【勤務地】大阪本社(現在約90%の方がリモート勤務中です。)
AIエンジニア(PM、もしくは候補)
【具体的な業務内容】
・ディープラーニングを含む機械学習に代表されるAI技術を活用したソリューション研究・開発
・画像、音声、自然言語、その他時系列データ等への先端技術の適用および評価
・データ分析そのもののオートメーション化を目的とした新アプローチの研究・開発
・デリバリー部隊の案件サポート
などを想定しております。
【必須要件】
・Python,R,SQL等のプログラミングスキル/データ解析業務経験
・機械学習全般に関する知見
・クラウド(AWS,GCP,Azure)に関する知見
・統計学、数学の知見
【歓迎要件】
・DWHやBIツール導入に関する知見
・自然言語・画像・音声・構造化データなどの基礎的な処理方法
・プロジェクトマネジメント経験
【年 収】450-800万円
【勤務地】全国からのフルリモ―ト勤務可能※関東近郊の場合は週1出社。
上記3つの求人は共通して機械学習の知見が求められています。
機械学習や深層学習の分野は生成AIの分野で特にニーズが高いと言われています。
AIエンジニアの採用動向
AIエンジニアの中でも、画像認識や自然言語処理、音声認識といった
生成AIに関わるAIエンジニアの需要が特に増しています。
レバテック株式会社によると、2024年6月地点のAIエンジニアを含む
正社員のエンジニア・クリエイティブ職種の有効求人倍率は10.2倍となっています。
未経験エンジニア求人も前年に比べ208%に増加しており、
AIエンジニアを含めた採用の動きが加速していることが見受けられます。
レバテック「フリーランス案件発生数が前年同月比146%で過去最高 「セキュリティ」人材需要高まる」
https://levtech.jp/partner/guide/research/detail/287/
おすすめの学習法と役立つ資格
AI未経験のエンジニアがAIエンジニアを目指す場合は、
是非下記の方法でAIについて学習することをお勧めします。
Kaggleは世界中のデータサイエンスや機械学習に関わる
約40万人の人が集まるコミュニティーです。
企業や個人から提供されたデータセットを利用した
コンペが定期的に開催されています。コンペも初心者~上級者まで
幅広いランクに向けた企画があるため、初心者でも始めやすいのが特徴です。
また、世界中の技術者とコミュニケーションがとれるため、
最新技術の知識習得にも役立ちます。
ハッカソンとは、「Hack(ハック)」と「Marathon(マラソン)」をつなげたもので、
短期間で行われる開発セッションを指します。「AI ハッカソン」で調べると、
全国で定期的にイベントが開催されているため、是非気になるハッカソンへ
参加してみることをお勧めします。
他にも、GitHubやオンラインセミナーなどを通じてエンジニアの交流を通して
知識を取得することもお勧めです。
G検定、E資格とは、深層学習の知識や実践スキルを有しているか
証明するAIエンジニア向けの資格です。
資格を受けるために研修を受ける必要があるようですが、
上記の資格を有していると、転職活動時に加点対象となるケースが多いです。
今後の展望とまとめ
ここまでお話してきたように、AIは今後もさらなる技術革新がすすみ、
今まで以上に私たちの生活から切り離せないものとなっていくと言われています。
それに伴い、AIエンジニアのニーズはビジネスの課題解決に向けて、
AI技術をどのように用いるか戦略的に考えながら開発・運用していくことが
カギとなると言われています。
まずはご自身の興味のある分野からAIについての知見を深めていき、
ビジネスの視点も取り入れて市場価値を高めていきましょう。
弊社ではAIエンジニアのご支援が多数ございますので、気になる方はぜひ一度お問い合わせください。
今回の記事も最後までお読みいただきありがとうございました。